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鈴本早朝寄席 平成二十八年五月二十九日 [落語]

鈴本早朝寄席
於:鈴本演芸場

柳亭市江『だくだく』
柳亭こみち『武助馬』
入船亭小辰『悋気の独楽』
春風亭朝之助『明烏』

歯が痛い。4年くらい前、タイに行く前日に下の歯の詰め物が取れて、空港に行く直前に応急処置だけしたままほっといた場所が痛い。歯だけじゃなくてアゴまで痛い。
こらヤベえなと思って地元で評判のいい歯医者を探し、昨日急遽駆け込む。当日予約を取って行ったにもかかわらず、丁寧にやってもらった。
ただ丁寧すぎて、行こうと思っていた落語会に間に合わなくなってしまった。まあ仕方ない。
しかしレントゲンまで撮って調べたところ、虫歯は軽いものだという。あれー? じゃこのアゴの痛み何? ……なんかやだなあ。

さて今日の早朝寄席、かわら版には一蔵さんが出るといういうことだったのだが、もぎりに小辰さんが出ていた。「あれ、今日出番?」と聞くとそうだという。そういや小辰さんのホームページには出番が出てたような……。
まあまあ、私にしてみりゃ一蔵さんが小辰さんに変わったところでほぼ等価交換なので全然問題はないんだけど。

市江さん、『だくだく』はいかにも落語らしくて好きな話。
泥棒に入られた男の「泥棒だ! 大変……でもなんでもねえな」というセリフが好き。

こみちさん、二人目を産んでからは初かな? 
今日は着替える時間が短く、化粧もほとんどしていないという。「それでこの出来ですから。美しすぎてすみません」。
で、落語家は舞台に上がる際にほとんど化粧をしないが、役者は違う、と『武助馬』に入る。
何度も書くようだが、こみちさんはいい意味で女流を感じさせず、小気味よく聞かせてくれる。

小辰さん、やきもちを焼くおかみさんの様子とこまっしゃくれた小僧の定吉の温度差が楽しい。
お清に後をつけさせたとカマをかけられたあとペラペラと喋ってしまう定吉の口の軽さがまたおかしい。

朝之助さんは独特の語り口。滑稽話なんかだとハマるんだけど、『明烏』の若旦那はどうもなんか私のイメージとズレがあるかなあ。源兵衛・太助の札付きコンビはいい味してる。

終演後は上野をぐるっと回って写真を撮る。
社内でフォトコンを主催しているのだが、次回のお題が『日常』。
それに出す写真を撮りたいんだけど、このお題なかなか難しいんだよなあ……。
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新ニッポンの話芸特別篇 円楽党最強タッグ 三遊亭萬橘エースを狙え! [落語]

新ニッポンの話芸特別篇 円楽党最強タッグ 三遊亭萬橘エースを狙え!
於:下北沢 北沢タウンホール

三遊亭まん坊『味噌豆』
三遊亭萬橘『たらちね』
三遊亭兼好『アロエヨーグルト』
三遊亭萬橘『大工調べ』
アフタートーク

ほんの少しだけ会社を早上がりして会場へ。
それにしても思い切った、かつこれ以上ない的確なタイトルをつけたものだ。
つまりこれだけ落語を聴いてきた広瀬和生氏からしても、円楽党には兼好萬橘のふたりしか「エース」と呼び得る人材がいない、ということなんだろう。わかるわー。

萬橘師の一番弟子のまん坊さん、小咄として『九日十日』、それに続いて『味噌豆』。
顔小せえー。今どきの若者っすなあ。
豆を食べる仕草などは慣れてる様子。とはいえまだまだ固さがあって初々しい感じ。頑張れ。

萬橘師の一席め、いつもの「新ニッポンの話芸」ではこしら師や馬るこさんが舞台袖で「面白い噺お願いします」など、プレッシャーをかけてくるのでやりづらいという。今日はふたりがいないからやりやすいかと思ったら楽屋で兼好師に「君の独演会だから。私はゲストだから軽い噺やるから。頼むよ」と言われたとか。「言われる場所が違うだけでプレッシャーをかけられるのは同じだったよ」とボヤきまくり。
その他にも兼好師と一緒に北海道へ仕事行った際のエピソードなどを。あまり萬橘師が兼好師について語ってるところを聞いたことがないので興味深い。
先日「新ニッポンの話芸ポッドキャスト」でその話題について萬橘師が話しかかってるのに、こしら師がいちいち茶々入れて話の腰を折りまくって結局ほとんど聞けなかった。改めて聞けてよかった。つーかあのポッドキャストこしらマジで黙って欲しい。休業から復帰した直後はいろいろ周りに気を使っていて面白かったんだけど、最近ホントひどい。人の話をインターセプトして自分の話に強引に持って行こうとするし。
閑話休題。
萬橘師の『たらちね』は大筋こそ普通のものと同じだが、細部はまったく違う。
なんというか、噺のパーツを一回バラバラにしておいて、改めて組み直した感じ。
だから聞き覚えのあるフレーズは出てくるけど出てくる場面や意味合いが違っていてそれが楽しい。

兼好師、高座に上がって「萬橘さんの二席めはもっと面白いですから」とプレッシャーをかけ続ける。と、「やりにくいよ!」と萬橘師が乱入してくる。「そういうこと言うのやめろ!」という抗議を軽くいなしておいて、「今日の二席めのネタはもう決まっている。あらすじを言いますと、」というところで「やめろ!」と再度乱入。いいようにあしらあわれてんなあ。
ずっと屋久島に行きたいと思っているのだが、なぜか計画を立てていても最終的にはダメになる、という話をマクラに。屋久島の縄文杉のすごさなどを語る。また、人類の叡智を結集して最高の飛行機の翼を作ったが、完成してみたらある植物の葉っぱにそっくりだったという。「植物ってすごいですよねぇ」というが、会場は微妙な空気。「え、あれ? 感心してるの私だけ? え、みなさんもっと驚かないと」というが……何の植物かわからないとなんともいえないかなあ。
で、植物つながりで『アロエヨーグルト』。
アフタートーク時に言っていたが、本来今日は『蛇含草』を掛けるつもりだったという。が、舞台に上がってみたら思ったより暑く(多分『蛇含草』は仕草が派手なので暑い場所では向かないのだろう)、でも植物マクラ振っちゃったしどうしようと思った結果だったとか。家の中の観葉植物たちが会話している噺なのだが、ずっと手を使って各植物を表しているので、余計汗が吹けなくて困ったそうだ。
3〜4年に1回くらいのペースで聴いてるかな。多分3回目。
前回までにはなかったFacebookがネタに入ってるなど、細かなアップデートが加えられているようだ。最終的なオチも若干変わってたっぽい。
しかし植物を手の仕草だけで表現しようというのが面白い。

萬橘師の二席め、中盤以降が通常のものと大きく異なる『大工調べ』。
棟梁が口のきき方をあげつらわれて逆ギレするのではなく、大家に与太郎の仕事をけなされてキレるというのが他とまったく違う。前も書いた気がするが、キレる理由としてはこっちの方が納得がいくし何よリ逆ギレ感が少ない。けど「調べ」の場面には持って行きようがないよなあ。
しかし萬橘師は啖呵のイメージがないので新鮮。

アフタートークは兼好師から見た萬橘師。
「萬橘さんが得なのは、怒った声が面白いこと。普通はいくら噺の中といえども『なにいってやんでぇこの丸太ん棒!』といわれたら『うわっ』と引く。それが笑いになるんですから」。
萬橘師は「これいいこと行っているように見せかけて全然褒めてないですからね」といいつつ、「確かに後輩に小言いっても『またまたー』みたいに思われるんだよなあ」とやや凹み気味。「尊敬されないんだよなあ」とも。それでどうしてもいじられキャラになってしまうとか。
話しているうちになぜか萬橘師の帯がほどけ、どんどん着物がはだけていく。多分天然。ステージ上で帯がほどけた噺家初めて見た。そらいじられるわ……。
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古典廻し #2-8 [落語]

古典廻し #2-8
於:西荻窪 一欅庵

オープニングトーク
春風亭一蔵『夏泥』
桂宮治『百川』
桂宮治『皿屋敷(お菊の皿)』
春風亭一蔵『青菜』

今日もバイクで。あー気持ちいいなあー。
会場は築80年以上の古民家。前回来たときは冬だったが、今日は初夏の日差しを浴びて庭もいい感じ。あーDf持ってくればよかったなあ。オールドレンズとの組み合わせで雰囲気のある写真撮れたかもしれなかったのに、なんで気づかないかな俺。

宮治一蔵と似ているといえば似ているこのふたりの二人会、それぞれの会にはよく行っているが、ふたり揃ってというのは初めてかもしれない。お得。
そのふたりが揃ってオープニングトーク。
大きな声で「どーもー!」と声を張り上げる一蔵さんに「お前うるさいよ!」と突っ込む宮治さん。「防音とかない会場なんだから考えろよ……はいどーもー!!!!」とさらに大きな声を出すという茶番。
ふたりは「ほぼ同期」らしく、入門は一蔵さんが10日ほど早かったらしい。が、落協は見習い期間があるのに対して芸協は入門即楽屋入りのために楽屋入りは宮治さんの方が早く、二ツ目の昇進も宮治さんの方が先だったそうだ。
「二ツ目昇進の祝儀をもらった時から(宮治さんのことを)『兄さん』と呼ぶ上下関係が決まった」とは一蔵さんの弁。宮治さんに「お前の作り話リアルすぎる」と抗議が入る。
仲は本当によさそうで、「この後打ち上げに焼肉に行く」と楽しそう。
宮:「お前戸越銀座きてくれよ」
一:「やだよ遠いから」
宮:「きてくれってマジで。わかったカネ払うから」
一:「いやカネは普通に払ってもらうから」
宮:「なんでだよ」
一:「だって兄さんでしょ」
宮:「お前マジふざけんな」
こんな感じ。楽屋か。
で、これから出番を決めるジャンケンをする、勝った方が一、四席めとのことだが、一蔵さんは羽織を着ているものの宮治さんは普段着姿。
会場が「え?」という雰囲気になるも、「見た目に騙されちゃダメよ! これガチですから!」とふたりして主張するものの、ジャンケンは一蔵さんが勝って「うわあ打ち合わせ通り!」とバラす。

さてそんな賑やかなオープニングトークの後にも一蔵さんはマクラをたっぷりと。
娘さんが今落語にハマっているという話など。しかし今高1ってことだから、もし高校卒業して即どこかに入門したら、一蔵さんが二ツ目の間にギリ二ツ目に昇進できるのではないだろうか。親子で落語家というのはよくいるが、大概親は結構な地位の人が多い。が、親子揃って二ツ目というのは聞いたことがないしちょっと面白い。これ一蔵さんしかできないよなあ。
などと愚にもつかないことを考えているうちに『夏泥』に入る。
泥棒に入られた側が低姿勢ながらも「殺してください」と迫るのは一蔵さんでしか聞いたことがない。
これは一蔵さんのオリジナルの工夫なのだろうか。
絡め取られるようにどんどん金を出さざるを得なくなっていく泥棒の姿がおかしい。

宮治さん、いつも通り一席めはマクラをたっぷりと。
落語ブームということで、最近はイケメン若手落語家の特集がよく組まれるという。つーか俺のよく行く二ツ目さん、みんなこの話するな。けれどもその人が取材を受けたという話はとんと聞かない。
で、先日も小痴楽さんとの二人会で取材が入ったのだが、カメラはずっと小痴楽さんばかりを撮っており、トークでふたり並んでいても宮治さんはまったく撮られていないということがありありとわかったという。悔しいので『動物園』を演っているときに「一応」という感じで撮影しているカメラに向かって虎の咆哮などを力演していたらカメラをしまわれてしまったとか。「今日その番組の関係者きてるの知ってるんだからな! どういう教育してるんだTBS!」とテレビ局と番組をバラす。
マクラがかなりたっぷりだったので短めの噺かと思ったら『百川』。
個人的に田舎者の百兵衛のキャラクターは兼好師が一番だと思っているのだが、宮治さんのも捨てがたい。

二席め、今日は裏テーマとして「夏の噺」をかけると一蔵さんと相談していたそうで、「『夏泥』、祭りの季節の噺の『百川』、次の噺も夏の噺で、最後に一蔵さんは『夏の文七元結』をやります」と奇しくも先週一蔵さんが小辰さんに無茶ぶりをしていた『文七元結』を無茶ぶられる。
噺に入る前に都市伝説のメリーさん風の怪談小咄を話し出す。最前列のど真ん中に座っていたのだが、「あ、これいきなり大声出してびっくりさせるやつだ」と見当がついたので身構える。しかし特に大声を張り上げることなくオチに。なーんだ。
と思っていたら、ご隠居が皿屋敷の説明をしているあたりでいきなり「うわあーーーー!」と絶叫。完全に油断していたので大変驚く。すると「そんなに最前列でビクッとしなくたってーーー! うひゃひゃひゃゴメンなさーい!」といじられてしまった。くそっ悔しい。
お菊さんが皿を数える際に白目になりながら唇をフルフルと震わせて「んぃひちまぁああい……んにまはぁあい……」とやるその仕草にも笑わされる。というかあれは卑怯だ。とにかく演者と客の間が近いので仕草がよく見える。

一蔵さんの二席め、あっさり「『文七元結』はやりません」とスルーして『青菜』に。
昨日の兼好師に続いて二日連続で聴く。
一蔵さんの『青菜』で一番の特色といえば、植木屋に振る舞われる建具屋の半公の態度だろう。植木屋が気取って「ご精が出ますな」と言っているのを見て、「なにまたやるの? なんかまた茶番が始まるんだろ? よっしゃあこい!」とノリノリなところ。
おそらく『道灌』やら『新聞記事』などのオウム返しネタと同じ登場人物なのだろう。
何か植木屋がいうごとに毎回楽しそうに「ふたつ言っていい!?」とツッコむ。
オウム返しネタって時々「こいつ応用効かなすぎだろ」とモヤモヤすることがあるが、それさえ含めて笑いにしているところが楽しい。

一蔵さんが終わった後、再び普段着姿に戻った宮治さんが登場。一蔵さんに「お前なんで出てくるんだよ」といわれながらも少しだけアフタートーク。

この「古典廻し シーズン2」も今回で最終回とのこと。トークで「シーズン3やってほしい人?」と聞かれ、全員が挙手。なんといっても会場がいいので、またやってほしいなあ。

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けんこう一番!スペシャル 三遊亭兼好独演会 [落語]

けんこう一番!スペシャル 三遊亭兼好独演会
於:東銀座 銀座ブロッサム

三遊亭兼好『ゴクリンピック』
三遊亭けん玉『山号寺号』
三遊亭兼好『青菜』
輝&輝 津軽三味線
三遊亭兼好『陸奥間違い』

鶴川から銀座までバイクで移動。
一旦家まで帰れるかとも思ったのだがそんな余裕はなかった。
あともう少しで会場に着く、というときに地図を表示させていたiPhoneの電源が落ちる。バッテリー残量は40%ほど残っているはずなのになぜかiPhoneはバッテリー切れだと言い張る。なんなんだよもう。なんかいつもあとちょっとで着くというところで電源が落ち、そこから道に迷うということが多い。嫌がらせか。
今日も初めての会場だったので少し迷いそうになるも、道端にあった案内図などを見て無事に到着。ざまーみろiPhoneのバーカ。お前なんかもう少ししたら機種変してやる。

さて兼好師の一席め、マクラでこの会の会場が変わったことについての経緯を話す。
この会の主催者であるサンケイリビングの45周年ということで落語会をいくつか催しており、それが小三治師、志の輔師、兼好師の会なのだそうだ。すげえメンツっつーかその中に組み込まれるってすごいな。サンケイリビングの担当者の名前は兼好師の本名と同じサトウケンジ氏らしく、同じ名前のよしみでって訳でもないのだろうが。
で、最初は小三治師の会と兼好師の会を同じ日の同じ会場で行う予定だったという。喬太郎師や文菊師も出る小三治師の会が昼で、兼好師の独演会が夜なのだが、ポスターも作ってみるとどう見ても兼好師がトリで出てくる落語会にしか見えないという。それはまずいので苦肉の策として会場を移動したのだそうだ。そうしたところ前は800人の会場だったのだが、今日の会場は2階席合わせて900人入るという。「人数を(小三治師の会よりも)増やしてどうするんだ」とボヤく。さすがに2階席はほとんど人がいなかったらしいが、1階はほぼ満席。
しかし以前に会場の移動について飲み会の席で「いろいろあってねー……」と疲れた様子で言っていたが、そんな事情があったとは。
で、噺はきたる東京オリンピックに向けてメダル獲得倍増を目指すべく、刑務所内での運動会(ゴクリンピック)を行って才能を発掘するというもの。なぜ刑務所かというと、「最近薬やら賭博やら運動選手の犯罪者が増えている。逆に言えば犯罪者の中には運動選手になれる才能を持っている者がいるのではないだろうか」という理屈で、そのあまりのこじつけっぷりがおかしい。
また、気をつけ、休めの号令とともにその仕草が行われるのだが、それがまた初めて見るものでおかしい。
冒頭に刑務官が受刑者に「何か質問はあるか」と聞く場面があるのだが、「もう新作落語に入っているんですか」というメタな問いが面白い。その答えが「黙れっ! このような古典落語はない!」。
「古典落語でまとめたほうがよかったんじゃないですか」というさらなる受刑者の問いには「チラシにそう書かれてしまったのだ。自信がないものは早めに済ませてしまいたい」とホンネをチラリ。サトウケンジさんいろいろやってくれてんなあ。
受刑者たちの犯罪歴を活かした競技を行うのだが、その競技の仕草も見もの。
オチは「楽屋で考えた」そうだが、この噺やり捨てなのかはたまたいずれどこかで再演するのか。

けん玉さん、「本来前座が最初に出てきて客席を徐々に暖めるのに、最初に師匠が出てきて会場をうわっと沸かせるんですからやりにくくって仕方ない」とボヤく。
この噺は最前とは違いほとんど仕草がなく、地味といえば地味な噺だが、その分難しそう。

兼好師の二席めは季節を先取りした『青菜』でもちろん今年初。
兼好師の夫婦はなんだかんだで仲がよく、ふたりがじゃれあっているようで聴いていて楽しい。
おかみさんが浴衣に腰巻き一枚で涼んでいたり、「三指をついている」といいながら実際には仕切りの形で、近所の子たちから「相撲のおばちゃん」と呼ばれているのがおかしい。

輝&輝、津軽三味線のユニット。
オリジナル曲の『星合』、嫁いびりの数え唄民謡『弥三郎節』、クラシックの『チャルダッシュ』、それに『津軽じょんがら節』の4曲。
軽快な指使いと、バチバチと叩く豪快な撥の音が素晴らしい。
『津軽じょんがら節』では即興で弾く箇所があるらしく、「拍手してもらうと嬉しくてよく弾けるかもしれない」とのことだったが、どこが即興の部分なのかわからないので拍手すべき箇所がよくわからない。結局速弾きのところで毎回拍手が起こっていたが、あれ合っていたのかなあ。

兼好師の三席めの『陸奥間違い』はやはりなんといっても権助のキャラクターにとどめを刺す。
私は兼好師のキャラの中で田舎者が一番好きかも。
内容も登場人物が全員善人ばかりだし、心穏やかに聴いて笑っていられるいい噺だと思う。

終演後、知り合いふたりと軽く飲みに行くがバイクなのでウーロン茶。
やっぱり夜はまだちょっと寒いな。
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第二十一回鶴川落語会 〜昼は弟子、夜は師匠の落語会〜 昼の部 白酒・一之輔毒吐き二人会 Vol.5〜 [落語]

第二十一回鶴川落語会 〜昼は弟子、夜は師匠の落語会〜 昼の部 白酒・一之輔毒吐き二人会 Vol.5〜
於:鶴川 和光大学ポプリホール鶴川

桃月庵はまぐり『金明竹』
春風亭一之輔『鈴ヶ森』
桃月庵白酒『文違い』
桃月庵白酒『短命』
春風亭一之輔『らくだ』

絶好のツーリング日和。
会場までバイクで行ったが、なんとも清々しい。
が、バイクを止める場所を探したり何だりで開演超ギリギリに到着。
というかはまぐりさんが高座に上がって頭を下げたところだった。

はまぐりさん、『金明竹』の冒頭は傘や猫の断りようのことが多いが、「おとっつあんは2階で寝てるから、誰かきたら『他行中だ』といえ」というもの。この小咄は初めて聴いた。『他行』というのかな?
言い立ては2回めまでは早口でまくし立てていたが、3回めのときにあまりに早口を意識していたためかピタッと止まってしまう。なんとかアドリブでかわし、4回めに入るときに「とても不安」とぽろりと漏らす。が、無事に成功して中手をもらう。

一之輔師の一席め、久しぶりの『鈴ヶ森』。
この凸凹親分子分の噺大好き。
「俺はお前のお母さんか!」と言いながらも自由奔放な子分に振り回される親分がおかしい。

白酒師の一席めの『文違い』はすごく久しぶりに聴く噺で、白酒師では初。
花魁や職人、田舎者に色男といろいろな役柄を多彩に演じ分ける。
やはりこういうところは上手いなあとしみじみ思う。

二席めの『短命』、一蔵さんは白酒師から習ったといっていた。
なるほど形は同じで、冒頭に八っつぁんが「大層なご立腹」でご隠居を訪ねてくるがその理由は特に語られないというのも同じ。
が、さすがオリジナルというか。一蔵さんは今のところ勢いで笑いを取っているように思えるが、白酒師は動作や物の言い方に細やかさがあり、無理に押さなくても笑いが起きている。
くどいようだが上手いなあ。
くやみの文句は普段なら「『寿限無』でもできる」といって実演するのだが、今日は『金明竹』。途中でやめてしまい、「途中で止まることになっている」と弟子のしくじりすら笑いにしてしまう。

一之輔師の二席めはマクラも振らずに噺に入る。
屑屋が「十四を頭に五人の子どもが……」と何度もいうが、その十四の子どもが女の子で、らくだからひどい目にあわされた屑屋を気遣うという人情噺っぽいエピソードを入れるのは一之輔師のオリジナルか。その話を聞いて涙ぐむ兄貴分の丁の目の半次がおかしい。
屑屋の酔っ払い方が緩やかなグラデーションで、少しずつ少しずつ言動が変わっていくさまが面白い。
「らくだが死んだ」と何度言っても信じずに屑屋のおべっかだと思い込んだり、本当に死んだとわかると屑屋が引くくらい大はしゃぎしたりと大家のキャラクターも楽しい。

次回は小満ん師、遊雀師、兼好師の三人会で、会場でチケットを購入。
次回もバイクで来よう。
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猫自慢その30 まねき猫 [猫]

深い意味はないんですが皆さんに福が来るようにまねき猫置いておきますね

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右手を上げているまねき猫は金運、幸運を招くんだそうだ。
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この人を聞きたい(第七十三回) 馬石・兼好二人会 [落語]

この人を聞きたい(第七十三回) 馬石・兼好二人会
於:清澄白河 中村学園フェニックスホール

三遊亭けん玉『強情灸』
隅田川馬石『野晒し』
三遊亭兼好『錦の袈裟』
三遊亭兼好『道灌』
隅田川馬石『淀五郎』

駒込からそのまま清澄白河へ移動。
途中昼食に餃子の王将で焼き飯と餃子を食べる。
最近塩分とカロリーを控えめにしてるのだが、両方ガッツリと摂ってしまい少し反省。それにしても家での塩分控えめに慣れてしまうと、外食ってやっぱりしょっぱい。メニューすべてが塩分やカロリー控えめのチェーン店てできないのかな。病後や老人以外でも、健康志向の人たちには受けそうな気がするんだけど。

けん玉さんの『強情灸』は初めて。
多くの人は、話している途中で熱さを感じたように突然動きやセリフが止まるという演出だが、けん玉さんはまずは仕草から。その後顔や口調が変わるという演出で、派手さはないが灸をすえていない右手の指が小刻みに動くのがリアル。

馬石師の一席め、今日は浅草の寄席で出番があったのだが、この会があるために出番を早めにしてもらったらしい。
出番を変わってもらったのが川柳師で、いつも川柳師はバスの時間があるなどに理由で早い時間に上がるのだという。それを知りながらも頼んでみたらOKしてくれたとのことだが、なぜかいつもの出番の時間には楽屋にいたという。
一緒にこみちさんの『元犬』を聴いていたのだが、その中の「おっかさんは横から毛並みがいいのがきたので、ついてっちゃったんです」という場面で、川柳師から「昔は『横浜からカメがきてついてっちゃったんです』ってくすぐりだったんだ」と教えてもらったという。昔、外国人が犬を「Come here」といっていたのを日本人は「カメや」と聞き違え、洋犬のことを「カメ」といっていたそうだ。「そういう面白いことを教えてくれるので、今後は邪険にしないようにします」。そんな扱い?
『野晒し』は細々と他の演者と異なるところが多かった。聴いていて一番珍しいなと感じたのは、隣の釣り人も割とノリノリで八っつぁんに付き合っているところ。
特に「さいさい節」では隣の人も楽しくなっていて、八っつぁんに至っては川に落ちてしまう。全編にわたって明るく陽気な感じ。

兼好師、昔は吉原に町内中で誘い合って出かけていたといい、「今だったらそんなことできませんよね。町内の人に『おう、錦糸町行こうよ』って言えないでしょう」と延々と「町内で誘い合わせて錦糸町に行く話」を演じているのが笑いを誘う。
そこから『錦の袈裟』に。兼好師のはほぼ二年ぶり。
与太郎のお気楽キャラも楽しいが、おかみさんのことを「何でも呑み込むウワバミ女だ」と評する周りもおかしい。
最後の場面で「与太郎、帰るぞ……次の間つきだ。……お前そこで甘納豆食べると噺が変わっちゃうだろ」というくすぐりに爆笑。

二席め、趣味の話で「絵を見るのが好きだが、画家の名前がまったく覚えられない。わかるのはルノアールとドトールの違いくらい」。
馬石師の趣味のマラソンにも触れるが、「ランナーは乳首に絆創膏を貼るんですってね、今度家紋入りの絆創膏をプレゼントしようと思ってます。失礼がなくっていい」。
趣味から道楽の話になり、そこからなんと『道灌』。兼好師は二ツ目時代から聴いているが、『道灌』はさすがに初めて。柳家の前座噺という印象が強く、他ではあまり聴かないというのもあるが。
冒頭のご隠居と八っつぁんのやりとりの部分、これまでけん玉さんを聴いて「兼好師と似てるな」と思っていたが、全然違うな。
「道灌公から徳川様がお城買ったの? 安く買ったでしょうねえ、『家安』っていうくらいだから」という定番のセリフだが、言った八っつぁんがその後に悔やんでガッカリしているのがおかしい。

二席めの馬石師、兼好師の出囃子「さんげさんげ」に触れ、「なんであんな出囃子なんでしょうねえ。お芝居でいえば『切られ与三』で与三と蝙蝠安が出てくるところで……つまり悪人が出るってことでしょ」とニヤリ。
そこから芝居の話となり『淀五郎』に。
長い噺ではあるが、特に中村仲蔵から芝居を教わっている場面などはダレずに聴けた。歌舞伎を見たことはないが、なんとなく画が浮かぶようだ。

二席ずつ二時間半ほどでたっぷり聴けるのはいいのだが、学校のホールで据付型の木の椅子なので尻が痛い……。この会の前の一蔵さんと小達さんの会もパイプ椅子だったから、ダメージの蓄積がすごい。
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らぐろ亭 第14回 "一蔵・小辰 双つ華" [落語]

らぐろ亭 第14回 "一蔵・小辰 双つ華"
於:駒込 ラグロット

入船亭小辰『たけのこ』
春風亭一蔵『寝床』
春風亭一蔵『猫の皿』
入船亭小辰『紺屋高尾』

いいかげんコタツをしまう。
布団を干したら、猫の毛だらけ! ふおー。
ハンディタイプの掃除機で吸ったらあっという間に毛でいっぱいになってしまう。これ猫アレルギーの人がきたら死ぬんじゃなかろうか。

小辰さんの一席め、マクラで同期の市弥さんと一蔵さんの家で飲んだ際のエピソードを。
酒を飲むと寝てしまう癖があるとのことで、熱い議論を交わしているふたりの話を聞きながら寝てしまったらしい。ふと気づくとなんだかすごく寝心地がいい場所で寝ており、何かと思ったら一蔵さんのお腹だったとか。
マクラをたっぷりとふったところで噺は短めの『たけのこ』。
言ってはなんだが、一蔵さんに比べると小辰さんはそれほどご自身のキャラクターは強くはない。しかしだからこそいろんな登場人物がピタッとはまるような気がする。特に端正佇まいなだけに侍は合っているように思える。

一蔵さんもマクラもたっぷり。今一蔵市弥小辰の同期3人で池袋の旗日午前中の番組を仕切っているらしい。
せっかくだからといろいろ企画を立てているそうで、先日5日は芸人の子どもを呼ぶというもので、こみちさん、馬るこさん、時松さん、小辰さんだったそうだ(馬るこさんの子は産まれたばかりなので写真のみだったそうだ)。なにそれすげえ行きたかった。
が、小辰さんは前日夫婦喧嘩したというとことで子どもを連れてこなかったという。そこで、オープニングトークの司会のみだった一蔵さんもマクラで有名な娘さんをムリヤリ連れてきていたので、小辰さんが一蔵さんの娘を連れてきて「お前それはウチの娘じゃねえか!」という出オチの茶番を仕組んだそうだ。
舞台上で「趣味ダイエット特技リバウンド」を娘さんにやらせようと振ったがとうとうやらず、後で「なんでやらないんだ!」と問い詰めたが逆に「次やったら殺す」と凄まれたらしい。そりゃ思春期の女の子にそんなことやったらそうなるだろうなあ。
で、先日も娘さんが落語にハマっているということを言っていたが、昨日一之輔師と歌舞伎を見に行ったときにその話をしたらしい。すると「誰が好きなんだ?」と食いつき、その中に一之輔師があることを知るととても嬉しそうだった、とのこと。あんなにファンいっぱい持ってるのに、そんなものなのかねえ。
さて小辰さんの一席めに触れ、「あんなに短いとは思わなかった」(二席めのときの小辰さんによれば「一席めはサボった」そうだ)。それを補うわけではないだろうが、一席めは長めの『寝床』。
旦那の喜怒哀楽の感情の振り幅の広さが楽しい。
特に長屋の連中が集まったと知って、すでに機嫌を直しながらも口だけは「やらない」と畳にのの字を書きながらモジモジしてるのがキモかわいい。
二席めは「小辰さんが春の『文七元結』をやるかもしれないので短い噺で下がります」と『猫の皿』。
茶屋の親爺のエキセントリックなキャラがおかしい。
からくりを知ってからも猫を邪険に扱わないのは猫好きとしてはポイント高い。

小辰さんの二席め、「本所のだるま横丁で左官の長兵衛という人がおりまして……」と始め、「え、ホントに『文七元結』?」と思わせるも、「お久がいないんだよ」あたりで口調が変わり、「探しに行けよ!」「これ以上は知らないんだよ!」で「……やりませんよ。初めてセリフ言ってみたんだけどできるもんですね、前座修行で聴いておくもんだ」と涼しい顔。
とはいえ一席めの「サボり」を取り戻すかのような大ネタの『紺屋高尾』。
世間知らずの久蔵が、親方に「高尾と世帯を持ちたいから間を取り持ってください」と頼みにくるのは小辰さんでしか聴いたことがないが、誰の形なんだろう。
真面目な性格の中にちょっとした狂気が混じる久蔵が、小辰さんと通ずるものがあるような……。

いつもなら終演後の打ち上げに出るのだが、今日は次があるのでパス。
お見送りに出ていた小辰さん、一蔵さんと少し話す。
小辰さんが「下のお名前はアキラさんでよろしいんですか?」と聞いてくるので「? 誰?」。
「あれ、こないだのアンケートに千住って書いてあって……」とのことだが、私はアンケート書いてないので違う人だなあ。一蔵さんに「お前なにしくじってんだよ」と突っ込まれていた。でも千住に住んでるって以前にチラッと話しただけなのによく覚えてるな。
これまで機会もなかったので特に名乗ってはいなかったのだが、なぜか一蔵さんは私のフルネームを知っていた。芸人てこういうところすごいな。
というかみんなどうやって噺家に自分の名前を名乗ってるんだろう。打ち上げとかで名乗るのもなんか変だしなあ……。
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五月猫同窓会 [落語]

五月猫同窓会
於:なかの芸能小劇場

立川幸之進『つる』
柳家小せん『金明竹』
春風亭百栄『バイオレンス・スコ』
寒空はだか 歌うスタンダップコメディ
三笑亭夢丸『徳ちゃん』
三遊亭兼好『野晒し』

高校時代の友人と飲みに行く約束をしていたのだが、友人がギックリ腰になったため本日は中止。お互い身体にいろいろガタがきてるなあ。

昨年に引き続き、GWに開かれた五月猫同窓会。同窓会といいながら、夢丸師は初めてらしいが。昨年は萬橘師だったな。

まずは出演者全員と、主催者のひとりである恩田えりさんが出てきてオープニングトークと順番決めのくじ引き。小せん師がわざとらしく「トリとりたいなあー」などといいつつひとりずつカードを引き、いっせいにオープン。途端に兼好師から「ああっ!」という続けて「中もピンだ」という声が上がりそうな悲鳴が聞こえる。こういうのって大概兼好師がトリなんだよな、という私の予想を裏切らず兼好師がトリ。やっぱりな。

幸之進さん、ご隠居が「つる」の由来をその場で思いついて、八っつぁんのツッコミ待ちという形。それが八っつぁんに感心されてしまい、戸惑っている姿がおかしい。
また、このふたりは『道灌』などのふたりらしく、「いつもご隠居の話は傘の断りようとかよくわからないけど、この話はよくわかる」というのも楽しい。

小せん師、「トリとりたかったんですけどねえ。まあこの時間なのでもっとのんびりとした噺を……」と『金明竹』。
松公に傘や猫の断りようを教えるところから入るフルバージョン。小せん師では初めてで、二ツ目時代にも聴いたことなかったはず。
使いの男が、回を重ねるごとに身振り手振りが大きくなっていくのが面白い。他の部分の語り口が淡々としているだけに際立っている。

百栄師、相変わらず第一声は気の抜けた感じの「こんにちはー」。
久しぶりの『バイオレンス・スコ』。久しぶり、っていうほど百栄師聴いてないけど。前聞いた時もこのなかの芸能小劇場だったな。
たしか前回聞いた時はミルクとシュガーを飼っていなかったが、晴れて猫飼になった今では、より噺の面白さが増した……気がする。

はだか先生、東京六大学野球が好きで最近は週末によく神宮に行っているのだとか。
慶応や早稲田、法政のヒッティングマーチを息が上がるほど熱演。
高校野球の甲子園は強豪校が金にあかして有力選手を集めるのでカネの匂いがしてあまり好きではないが、六大学野球は伝統芸能のようになっているから面白いのだとか。投手が8回まで好投したら9回も投げるとか、5回にあるチアのパフォーマンスが終わらないうちに攻撃が終わってしまうことがあるなどなど。なんかちょっと興味が湧いた。
都営地下鉄と東京メトロのことを昔のヒーローアニメソングのように歌った『少年メトロ』が面白い。「『東京都営地下鉄』と『東京メトロ』を足したら『東京トトロ』」というのは大受け。
最後はもちろん『東京タワーの歌』。

夢丸師も六大学野球が好きらしい。ただし行くのは東大のゲームのみで、東大応援席で「頑張れ後輩たち」という顔して見ているのが好きとのこと。
兼好師と同じく普段から着物で過ごしているとのことで(着物に火をつけたら兼好師のは燃え、夢丸師のは溶けるのが違うそうだが)、どうも着物を着ているとコンビニでカルピスウォーターが欲しくても周りの目を気にしておーいお茶を買ってしまうそうだ。まああの歳で着物だと目立つだろうな。
で、冒頭で「今時着物を着ているのは応援団か噺家」というセリフがある『徳ちゃん』に。
この話は一之輔師と宮治さんくらいでしか聴いたことがないが、このふたりに共通するのは観客を押し切る圧倒的なパワー。特に花魁が出てきてからの勢いは強烈。夢丸師は一之輔師と同じ形のようだが、どうしても比べてしまうと圧が物足りないかなあ。もちろん面白いのだけど。

兼好師、出番順について。年に何度かこの会のように当日になって出番順を決める会があるのだが、いつも「この順番だけは嫌だな」と思っている順番を引き当ててしまうのだという。
先日の大日本橋落語祭にも触れ、「一日めは『負けるんじゃないかな』と思っていたら予想通りジャンケンで負けてトリになった。二日めは『これではいけない、今日は勝つんだ』と思いながらジャンケンしたら一抜けできた」と説明。
「なるほど、気合を入れていれば勝つんだと気づいたんです。だから今日はずっと気合入れて準備をしていた。小せんあんちゃんが『トリとりたいなあ』と言っているのを見て『そう思ってると本当になるんだぞ』とほくそ笑んでたし、百栄師匠が『トリのネタじゃないし』と言っているのを見て『そういう風に思ってるとトリを引くんだ』と思っていたのに……引いたらこれですよ」と結局は引きの弱さを嘆いていた。まあ兼好ファンからしたらありがたいんだけど。
「で、なにをそんなにトリを嫌がっているのかというと、トリネタなんて用意してないから」と事情を明かす。
とはいいながら釣りの場面で終わらないフルの『野晒し』は聴き応えがある。
八っつぁんと隠居の掛け合いもカラッと明るくて楽しいし、釣りの場面の「さいさい節」はコブシも効いて心地よい。
野晒しの骨は茂みにいくつもあり、これだと思って勝負をかけてみたら男の骨で男の幽霊がお礼に来た、というのも他に聞かなくて面白い。仕込んだ伏線を回収しているのも見事だし、何よりわかりやすいのがいい。

演者それぞれの個性が味わえた会だったと思う。
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大日本橋亭落語祭2016 5月2日 [落語]

大日本橋亭落語祭2016 5月2日
於:三越前 お江戸日本橋

柳家三三『碁泥』
笑福亭たま『バーテンダー』
三遊亭兼好『一眼国』
三遊亭遊馬『引越しの夢』
旭堂南湖『神崎の詫び証文・下』
春風亭一之輔『千早振る』

今日は昨年のうちから有給(夏休み)をとっていたので、一月近く休んでいたにもかかわらず大手を振ってお休み。そもそも昨年のうちに今年の夏休みの予定を出せといううちの会社のシステムがよくわからん。

洗濯などをして、買い物でも行こうかとしていたときに風呂のクリーニング業者が来訪。今日頼んでいたことをすっかり忘れていた。
ミルクはビビリなのでこういうときはリビングから出てこないが、シュガーは好奇心旺盛で物怖じせずにずっと作業を眺めていたらしい。
業者のあんちゃんも猫を飼っているらしく、「かわいいですね」といっていたのだが、シュガーのタプタプの腹を見て「どうしたんですかそのお腹!? 腫瘍とか……?」。デブなだけです本当にあr(ry

さて昨日に引き続いての大日本橋落語祭。今日は私ひとりだけなのでバイクで行く。
昨日と同じ座布団席で、周りも昨日と同じ人たちのようだ。

まずは順番決めのジャンケン。
今日は兼好師の気合が凄まじく、執念の一抜け。その後遊馬師、南湖さん、たまさん、一之輔師、三三師の順。
兼好師、実に嬉しそうに「三番めー!」。あのセリフをビジュアル化していたら、確実に語尾に音符が付いてた。ネタ的に大きめの遊馬師は仲トリを選択。やはり前座とトリが残るのは毎年同じ。いつもならブービーの人が開口一番を選ぶのだが、「ネタを思い出す時間がほしい」とのことで一之輔師がトリ。
たまさんが「ネタは何なの?」と聞くも、昨日のことがあるので誰も自分のネタを明かさない。ようやく一之輔師が『千早振る』だと知ると、「ああ、相撲取りが出てくる」とまたもや大事な部分のネタバラシをしてしまう。が、たまさんによれば、本当は『花筏』のあらすじを話して突っ込んでもらおうというボケだったらしい。しかし結局『千早振る』も相撲取りがキーになっていて、大失敗。「これは事故です」と釈明するも、一之輔師からは大ブーイングを食らっていた。

二日続けて開口一番の三三師、もうキッチリと本寸法。
なんというか、オープニングのざわついた雰囲気をあっという間に落語の世界に持って行った感じ。何度も言うが本当に贅沢な会だと思う。
碁を打つときにタバコで畳に焼け焦がしを作るからと奥方に碁を止められた旦那が、どうにかならないかと頭を捻る場面で、一方の旦那が「池の中でやればいい」とずっと言い張っているのがおかしい。

たまさん、ベテランと新人バーテンダーが、へべのれけになった客のしょうもないダジャレにお愛想を言ったりループする話に笑顔で付き合ったりと、うっすらと『うどんや』のテイストのする新作。
たまさんの新作はよく正体を失った酔っぱらいががなってるという印象がある。
オチは……これ多分『勘定板』と並ぶ「きったねえなぁ」となる噺ではなかろうか。

兼好師、ホントにウキウキと楽しそうに高座に上がるも、「私はなぜ三番めを選んでしまったのかと後悔しているんです。せっかくジャンケンに勝ったんだから、私は最初に上がるべきだったんですよね。で、とばくちで他の全員のオチを言っちゃうべきだったんです」とまあ黒い黒い笑顔で話す。もしそうなっていたら阿鼻叫喚の事態になっていただろうが、それはそれで見てみたかったなあ。
昔の両国あたりで開かれていた見世物小屋の仕掛けを最初に説明するのだが、それがまたおかしい。特に「べな」の小屋で鍋をひっくり返して「べな。……べな。……ごめんね」と叩いている老爺の表情がなんとも言えない。また「江戸っ子はそれを悪くいわなかった」として「え、お前ベナ見たことないの?」と被害者を増やす無責任な江戸っ子たちのやりとりがたまらない。
噺に入ると、扇辰師や龍玉師などは結構オカルトっぽい雰囲気になるのだが、兼好師の場合はあまり感じさせずに淡々と進む。
そういえば兼好師の『一眼国』は初めてだな。

遊馬師、「師匠小遊三の好きな言葉に『夜這い』がありまして」とすぐに噺に入る。
綺麗な女性が女中として雇われましたという定吉の報告を聞いた番頭さんの「なに?」というひとことで爆笑が起こる。あの間と声はいいなあ。
結構大きなネタだが、この会は持ち時間が短めのためか番頭さんが女中さんに「着物などはドガチャカしてあげるからその代わり……」と言っている場面はバッサリとカット。
番頭さんと二番番頭が吊り戸棚を担いでいる仕草は、大げさに大ぶりに。体が大きいだけにその大げさな仕草が映える。

南湖さん、昨日の続きから。
赤穂浪士の討ち入りの場面を講釈師が語るという場面では、四十七士の名前をスラスラと淀みなく言い立て、拍手が起きる。「アホにはできんことになっております」というが、こら大変だ。
神埼則休の事情を知った馬喰いの丑五郎が改心して坊さんになった、として「ならぬ堪忍するが堪忍」で終わるのが本来なのだろうが、そこからさらに「ならぬ堪忍するが堪忍、だからオチをバラされたくらいは我慢しなければならない」とオチを付ける。いやはやもう今年はなにがあってもすぐそこに話がいくな。

トリの一之輔師、ネタをさらい終わったのか終わらなかったのかわからないが、とにかく隠居が軽い。というかかなりいい加減。なんというか、覚えている『千早振る』のストーリーに沿って、テキトーに話を盛ってるという感じ。ひとことで言うと一之輔師の「やりたい放題」。
もうやっつけ感が半端ないのだが、これがもうメチャクチャに面白い。在原業平のことを「カリフラワー・カリフラワー」といったり、八っつぁんに向かって「バーカバーカ」といったり、「子どもか!」というほどの無茶苦茶ぶり。
これ計算なのかアドリブなのかまったくわからない。計算だといわれれば『らくだの子ほめ』とか『団子屋政談』なんかもこんな感じだし、でもアドリブな感じもするし……。一之輔師のテイストというか一之輔ワールドが全開の一席。これが許される人ってそういないと思う。
オチも「とは」が千早の本名、では八っつぁんが納得せず、結局たまさんの噺のオチを被せるという大胆なものに。

今日の大喜利は『笑点』の完コピ。
ハゲヅラを被った三三師が、客席の空いた席で「笑点の時間です」と始める。
遊馬師が小遊三師、兼好師が好楽師とそれぞれ師匠の役。一之輔師が木久扇師、たまさんが円楽師、南湖さんがこん平師に扮する。こん平師って。けん玉さんが山田くん。
それぞれイメージカラーに近い色の着物を着ていたが、さすがにピンクの着物は持っていなかったらしく、兼好師はピンクのパジャマ姿。これは新鮮。写真撮りたかった。南湖さんはこん平師なので本当はオレンジ色なのだが、派手なひまわり柄の着物。三三師に「セコなカーテンの裏地」と突っ込まれていた。
お題は「『笑点』の司会者は誰になって、どうなる?」「既存のアルファベット三文字の言葉の新しい意味を考えなさい」「お客が出した職業から、数え歌で噺家にする」という3つ。
それぞれ自分の演じる師匠になりきって答える。
うまいなと思ったのは遊馬師の答え「笑点の司会が福山雅治になりました。(どうなりました?)小遊三がふたりになりました」というもの。小遊三師が本当に言いそう。
一之輔師の与太郎キャラぶりや、南湖さんの千谷沢村ネタなど、それぞれ自分のキャラになりきり、答えを楽しんでる感があった。
最後に昨日の「IPPONグランプリ」で使った黄色いタオルに演者のサインを入れたものを景品とした抽選会を行い、三本締めで閉幕。
今年も楽しかった。来年も楽しみだ。
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